入門版 第5章 ハイレバレッジ取引は本当に危険なのか
FXの危険性についてよく語られるのがレバレッジです。
レバレッジ25倍ならオッケー、レバレッジ500倍は危険過ぎるなど、大真面目に言っている自称プロトレーダーも居るぐらいです。
日本では2011年からレバレッジが規制され、最大25倍に規制されました。
レバレッジに関して詳しい説明は省きますが、レバレッジの倍率が高ければ高いほど少ない証拠金で大きなお金(ロット)を動かすことが出来ます。
単純に考えると、高レバレッジ=少しの値動きで損益が大きく出る為、ハイリスクハイリターンの様なイメージを持ってしまうかと思います。
危険かどうかは別として、結論から言うと、レバレッジの使い方を間違えなければ高レバレッジの方が有利で安全と言えます。
その理由としてはシンプルで、レバレッジが高いと『より少ない証拠金でしたいトレードができるから』です。
なぜ少ない証拠金で大きなロット数を動かせるのが有利で安全なのかと言うと、FXではフラッシュクラッシュの様な現象があるからです。
フラッシュクラッシュが起こると、利確・損切り等が約定しないすべりという減少が起こりやすくなります。
もし多額の証拠金を入れていてそのような減少が起こってしまうと、意図せず大きな損害を被る事があり、最悪の場合負債も残ります。
証拠金は、「ご自身が実行したいトレードができる最低限の証拠金」を入金していればできる方が安心です。
例えば、FXトレードに使えるお金が200万円だとして1回のトレードで1%(約2万円)程のリスクを取るトレード戦略でトレードするとします。
このような場合でも、レバレッジが高ければ、200万円全額を入金するのでは無く、50万円を証拠金としても同様のトレードが出来ます。
口座残高で見る1回のトレードリスクを2万円(50万円証拠金)とした場合、そのトレードリスクは4%になりますが、実際にトレードに充てれる資金が200万円だとすると、実質1%のリスクでトレードできると考える事ができます。
レバレッジは高くても低くても、行いたいトレードができるレバレッジであれば問題ありませんが、25倍では若干不自由が生じます。
ではなぜ日本では25倍までに規制されているのでしょうか?
日本のFX業者ではゼロカットシステムは無く、追証が発生してしまいます。
追証と言うのは、証拠金以上の損失を出してしまった場合に、追加でお金を払わないといけないと言う事です。
つまり、レバレッジが高い状態で一気に相場が動いた場合、逆指値も刺さらずものすごくマイナスの状態で約定してしまったら、莫大の追証が発生する可能性があります。
このような事態を防ぐ為に、日本では25倍に規制されており、それが故にハイレバは危険とされています。
確かに、500倍ものレバレッジになることはありませんが、私は基本的に10〜20pips程を狙う短期トレードが多いので、200倍ぐらいはあった方が安心してトレード出来ます。
25倍では資金効率が悪く、必要以上の証拠金をフラッシュクラッシュなどのリスクに晒すことになるので、とても安全とは言えません。
初心者がトレーダーがリスク計算をせずに、毎トレードオールイン状態のフルレバレッジ取引をしていては、一瞬で資金が溶けて無くなるのは当然の事です。
正しい資金管理(ポジションサイズ管理)が出来れば、ハイレバのFX業者の方がより安全で有利と言えます。
また、国内FX業者でトレードする事は、その時点で不利な状況で戦っている事になります。